子鹿田焼

2019/01/07

 

画像:小鹿田焼(おんたやき) 4寸茶碗 

         内外飛び鉋 小鹿田焼き お茶碗 四寸

 

 

 最近はつくづくと「老いの哀しみ」を味わっている。

 

 親類縁者のいない、知人もいない、まったく無縁の土地に引っ越してきた所為なのだが、なにをするにも不便で仕方がない。

 

 先日もマグカップがないから、せっかく九州に来たのだから、子鹿田焼を買求めてやれ、と考えて別府市内でいろいろ見てまわったのだが、探せば探すほどどこにも見つからぬ。

 

 Google Mapで調べたら、別府の西方50kmのところに日田市があるから、直接産元まで行って買うたらよろしい、と簡単に考えて、調べたら、これがややこしいのってなんのって。

 

 画像:GoogleMap, 2019

 

 

 日田市は別府市の西方、直線距離にして50km、日田―皿山まで勘定しても100kmには足らぬ、と考えていたのだが、老人で免許を捨ててしまった老いぼれには、これはとてもとても遠い旅なのだ。

 

また、皿山というところは、県道107号線が到達する山奥ぎりぎりのはしっこです。これ以上山奥にははいれない瀬戸際みたいなところなのです。

 

画像水力稼働の陶土破砕機

 

 

 汽車で行くとしましょうか。簡単な旅程は次の通りとなる。

 

 

別府08:04-大分08:14 特急にちりん3(宮崎空港行)\2,950

大分08:21-日田09:58 特急ゆふ2(博多行)¥指定席1,450     合計¥4,400

 

 

11:15 日田バスセンタ―

39分 日田バス 小鹿田線 皿山(大分県)行 780

11:54 皿山(大分県)

 

 

帰りは

 

16:35 皿山(大分県)

39分 日田バス 小鹿田線 日田バスセンター行 780

17:14 日田バスセンター

 

 

日田18:05-大分20:52 久大本線(大分行) ¥2,130

大分20:55-21:03 特急にちりんシーガイア24(博多行) 指定席¥820

 

 

ちなみに日田バスセンターの時刻表は:https://hitabus.com/regular-timetable

 

画像作業場 

 

 なんと別府市を朝8時に出発して、皿山に到着するのが、昼の12時だから、行きだけで4時間かかることになる。皿山を見て回って、土産の子鹿田焼を買って帰りのバスに乗るのが、4時半で、日田駅発の汽車に乗るのが、6時で、別府駅に到着するのが、夜の9時ですから、12時間を超える大旅行となってしまうのです。

 

 

 問題は日田-皿山のバスの所要時間と運行本数なのですが、時刻表を見てくださればお分かりのように、他の選択肢はありません。

 

画像登り窯

 

  この旅程はじじいには無理です。帰りは天ケ瀬温泉で泊まればよいではないかと言われるかもしれませんが、そうなると費用は1万円では済まず、その数倍になるでしょう。年金生活ではいずれにせよ、「絶対無理」という結論になります。

 

 やはり免許を捨てずにおいて、レンタカーにすべきだった、と考えるも、これは「後悔先に立たず」の諺通りですね。

 

画像親子で並んで小鹿田焼を作る坂本浩二さん(左)と拓磨さん =大分県日田市源栄町(産経フォト)

 

 

 生きているのがこんなに窮屈なことか、と後悔することしきり。

 

 でも、こうして原稿を書いているうちに、子鹿田焼きのマグ・カップは通販で買ってしまったし、子鹿田の様子もネットで見物してしまったし、今更子鹿田(おんた)まで出かける必要性も感じなくなりました。子鹿田への訪問は自動車を持つ若い人たちにまかせましょう。

 

 

 

 では皆さま、御機嫌よう。