神奈川県・横浜

2019/05/22

 

写真:横浜・中華街。修学旅行生だと思うが、人でいっぱい。

 

 

 天気は晴れ。昨日の暴風雨が過ぎて、爽やかな五月晴れ。私が生まれて初めて足を踏み入れた中華街は人でいっぱいで、お目当ての中華料理屋を探すのに、苦労しました。

 

 

 私は、これで人生の仕事がすべて片がついた、という想いですから、気持ちも軽く、大学時代の友達と久しぶりのランデブーです。一人は私と同じ研究室出身で三菱化成に勤めていたK君、もう一人は富士写真フィルムに勤めていたY君。出世したかどうかは別にして、学生時代から仲の良い友達二人です。この中華街では有名(らしい)料理店でコース料理をいただきました。

 

 

 K君は非常にご機嫌で、山口県山口市にあるキリスト教会の話をしてくれました。彼のお父さんがクリスチャンで、彼の影響で学生時代にフランシスコ・ザビエルの足跡をたどり、山口市の教会を訪ねた懐かしい思い出があるとのことでした。彼は(父親の影響で)カルヴァン派プロテスタントなのだが、フランシスコ・ザビエルはカトリック。で、どうしてフランシスコ・ザビエルなの、と聞きましたら、日本に16世紀半ばにキリスト教をもたらしたのは、ザビエルで、ザビエルが最初なのだ、という話でした。ザビエルはルター、カルヴァンによって引き起こされた宗教改革に圧迫されたカトリックが欧州を出て、新天地を開拓することとなり、アジアに派遣されたカトリックの使者で、その頃の日本にはそもそもプロテスタントという概念さえ無かった、というのです。なるほど。

 

 

 K君のお父さんはカメラが好きで、ローライコードという二眼レフを愛用していた。そのローライコードを今は自分が継承している、という話にY君が反応して、Y君が開発していたチェキというインスタントカメラの話になりました。チェキが今になってバカ売れしている、という話。年間一千万台も売れるというのですから、ほんとうに「謎」ですね。

 

 

 それにしても私たちが学生だった時代には、食べるのにも困るような貧しい時代だったね、という点で三人とも意見は一致しました。私たちは夏休みにチームを組み、無銭旅行に出ていたのです。鳥取県の境港にもいきました。境港の水産試験場の倉庫に泊まらせてもらったのですが、目の前の砂浜でアサリがうじゃうじゃ取れました。勿論アサリ御飯を食べたのです。その当時、人は学生に親切でした。いつも会計係をしていたK君は旅行の終わりには持ち金がたった一円ということもあったよ、となつかしそうでした。

 

 久しぶりに会って、昔話を楽しみました。

 

 

 お金にはあまり不足していない現在ですが、お金のない時代に、友達同士相談しては窮状を切り抜けていた時代が、とても懐かしい。

 

 体がよたよたになった今、私はタクシーを拾って横浜駅まで帰りました。

 

 

 では皆さま、御機嫌よう。