四国・阪急交通社-八幡浜フェリー

2021/12/12

画像:海の向こうに夢の世界が待ち受ける。

 

 今回の旅行は10月末、阪急交通社という会社の別府発の小旅行を調べていて、発見した。金額も抑えられていて、しかも高知県、高知市から五千円づつの補助金が出る。補助金を差し引くと、私の出費は\19,000と少額なので、参加を決定した。私は金刀比羅宮参拝は昭和343月以来なので、そんな昔のことはほぼ完全に忘れてしまっている。

 

 高知市もそうだ。昭和35年に大学の友達の知り合いが高知大学で教員になっているというので、おっかなびっくり、その友達の尻にくっついて桂浜に行ったことだけは辛うじて覚えている程度。

 

 だから、金刀比羅宮、大歩危、高知市はすべて今回新しく訪問することになる、といってもよい状態だった。

 

 阪急交通は大分市に支店があるのだが、とても親切な婦人がいて、電話で親切に対応してくださるので、ここで間違いないだろうと、見当をつけた。

 

 

 あとで分かったことだが、この交通社の手配は完璧で、安い価格にも拘わらず、充分楽しめる旅行となった。

 

画像:これが夢で見た世界。琴平町の虎屋。二階の欄干から読み取れる念の入った欄間彫刻。徹底的に古いねえ。まるで映画の世界だ。寅さんの世界だ。しかもまだ営業している。

 

 世の中には高額で贅沢な旅を独り者を対象として提供する観光業者がいるもので、例えば、クラブ・ツーリズム、のように非常な高額なホテルと高級な交通手段を売り物にし、値段は20万円と、年金生活者には非常な無理がかかるツアーを売り出すところもあるのだが、私には阪急交通社くらいが「身の丈にあって」おり、快適だ。阪急交通社さんには感謝、感謝。

 

 

 それで、阪急交通社の提供するスケジュールは次だった。

 

 

 地図で示すと、

 

 

 八幡浜港までは宇和島運輸フェリーで、宇和島からは伊予交通のバスに乗った。

 

画像:阪急交通社からいただいたパンフレットに赤点を加筆。帰りのルートは高知から高知自動車道に乗り、川之江JTまで、その後は西行して、松山自動車道を八幡浜まで走る。

 

 別府港に6:00集合ということで、朝暗いうちにタクシーを使って、宇和島運輸ターミナルのロビーに集まった。

 

 

 別府観光港を出港したのは、朝6:25。まだ、暗かった。

 

 

 船が進むにつれて、朝靄が溶けてきてくれて、

 

 

 遠方にかすかに見えるのは、ENEOS大分製油所。昔、江戸時代、九州の諸大名が参勤交代に使った鶴崎港は埋め立てられて、跡形もない。

 

画像:フェリー船内の掲示版から。

 

 

 この写真を切り抜くと、

 

 

佐田岬半島(さだみさきはんとう)は、四国の最も西に位置する半島であり、愛媛県伊方町に属している。三崎半島と呼ばれることもある。八幡浜港付近から西南西へ、中央構造線(メディアンライン)に沿って、長さ約40キロメートルにわたって直線的に突き出しており、北の瀬戸内海(伊予灘)と南の宇和海とを隔てている。日本列島で最も細長い半島としても知られる[1]。先端には佐田岬があり、瀬戸内海国立公園に指定され、半島腹部は佐田岬半島宇和海県立自然公園に指定されている。国道197号の佐田岬メロディーラインは、山桜の名所として知られる。

 

引用:佐田岬半島 - Wikipedia

 

写真:左方に佐田岬と灯台が見える。この灯台は四国の最西端に位置する。

 

画像:佐田岬灯台。無人。佐田岬 - panoramio (1) - 佐田岬灯台 - Wikipedia

 

 恐ろしいことだが、岸壁に見える穴は、砲台跡。終戦まで使われていた。砲弾を運ぶために、小型軌道も敷設されていた。

 

 

 左方が佐田岬。右方が三崎。右側から来る船を拡大すると、

 

 

 すれ違った船は国道九四フェリーの「速なみ」使用船舶のご案内|国道九四フェリー (koku94.jp)。国道九四フェリーは佐賀関(九州)と三崎(四国)を結ぶ。距離31km。所要時間70分で、九州・四国を結ぶフェリーとして最短コース。

 

 九州の人々は車で三崎に渡り、佐田岬漁港の民宿大岩【民宿大岩】で魚介料理を楽しむのだ。ただ、車を持たない隠棲老人にはちょっと難しい場所ですね。

 

 

 

 上の艦内地図で伊方原発のある伊方は船からは見つけにくい。

 

 

伊方の場所はフェリーからでは見つけにくい。上の写真で一見島のように見えるが、そうではなくて、これは女子(めっこ)岬。岬の先端で南方に突き出しているのが女子鼻灯台である(赤矢印)。

 

 

ここら辺りが伊方という場所である。伊方原発は背後の丘の上に走る国道197号のさらに北側の県道255号から眺められる。

 

 

 Googleから写真を借用すると、255号県道から眺める伊方原発は次のように見えている。

 

画像:GoogleMap,2021

 

  Googleで伊方原発の位置を俯瞰してみると、これは、難しい場所ですね。日本の物流の大動脈となっている瀬戸内海に面していますからね。事故が起これば、広島、尾道、松山、今治が全滅しかねません。

 

画像:GoogleMap,2021

 

まあ、起きてもいない事故を想定するなんて、人間の分際を越える所業ですから、よしましょう。

 

船は速度を変えずに進み続け、八幡浜港に接近します。

 

 

 この八幡浜には臼杵からの宇和島汽船の船も接岸するのです。写真に見える二本マストの船は臼杵から入港したものでしょう。私たちの船はその反対の側、左側に接岸するのです。

 

 いや楽しい旅でした。夜の船旅は何も見えませんけど、昼旅は、想像が膨らんで楽しいものですね。

 

 では皆さま、ご機嫌よう。