杵築1

2020/10/27(火)

 思い立って杵築に行ってきました。

 昨日夕方杵築市観光案内所に電話を架けて、ボランティアガイドの手配をお願いし、時間外だったけれども、快く受けて頂いた。観光案内所には感謝、感謝です。

 朝8:21発の電車に乗り、8:50に杵築駅に到着しましたが、ここは杵築市の西方の町外れにあるので、杵築の街までバスに乗った。臼杵駅前9:15発、バスターミナル9:26着。

 

 バスターミナルの近くに観光案内所があり、そこで案内人の人と会い、挨拶をする。私の希望は約二時間で街の中と杵築城を見たい、というもので早速に案内されて案内所を出た。

 

画像:杵築市観光協会発行「杵築-街歩きマップ」から

 

 

 杵築の印象は、と問われれば、一言で、「フェアリーテールの妖精が漂っている街」ということだねえ。一歩この街の古い部分に足を踏み入れると、どなたでも直感的に感じられることだろう。江戸時代の譜代大名の治める、秩序だった平和な世界がここに現れる。実に素晴らしい。この街には喧嘩の匂いも、戦の匂いも感じられない。

 

 

 まず番所の坂を階段で上がる。江戸時代にはこの番所の坂は海に面していて、私たちは、舟でこの番所の坂に着き、石段を登り、番所の柵を潜って杵築の街に入る、という仕組みだ。

 貝原益軒が黒田家譜巻之十二に書きつけるように()、当時中津城に住んでいた黒田如水が、「慶長五年(西暦1600年)七月、細川越中守忠興ただおきの領地、木附の城下へ舟をつけて陸に上り給ふ」と記述したのは、まさにこの地点であったことが確定できる。

 

 

 番所が柵の左側に復元されている。

 

 

 番所の中はこんな具合。囲炉裏が組まれており、土間には竈が一つ。煙の臭いが立ち込めてくる雰囲気がある。

 

 

 番所を出ると北台武家屋敷。もう少し先に進むと、素晴らしい景色となる。この先、坂を下った所が商人の街で、小川沿いに商家が立ち並ぶ。この谷を挟んで向かい側が南台武家屋敷である。手前の坂が酢屋の坂と呼ばれる坂で、この坂を下り切った左手の白壁が味噌屋である。

 

 

 味噌屋の対面に小川を渡る石橋があり、そこから登る坂を塩屋の坂という。右手の白い建物が松山堂というお菓子屋だ。「杵築めぐり」という饅頭を売っているが、田舎饅頭だね。

 

 

 塩屋の坂を登ったところを左に折れて、展望台から杵築城を眺める。

 

 

 三方を海に囲まれ、絶壁の上に位置する杵築城はなるほど要害の城だ。右の広漠たる海は別府湾。