芝居の湯

 2018/12/06

 

 

 

 別府市へ越してきてからこれで2週間になる。

 

 別府市は私の思っていた通りの場所であったようだ。私は満足だ。

 

 今日は曇り空で雨模様だったので、外出を控えていたのだが、昼から天気が持ち直して明るい曇天になった。3時頃に散歩に出ようという気になった。散歩先ならどこでもある。

 

 私は昨日温泉に入らなかったので、どこかで髪を洗いたかったので散歩がてら入浴することを狙った。

 

 

 

 私の家の近くに別府公園があり、その公園域は極めて美しいから、その周りを歩くことにした。この別府公園は明治40年頃に,皇太子殿下が行幸されたときに、準備された公園であって、戦後は進駐軍に接収されたのだが、趣は変わることなく、いまも非常に美しく整備されている。誰でもこの公園の内外を歩く人は、まるでヨーロッパの都市公園を歩いている気分にさせられる。日本の街にありがちなチビチビして汚らしいところが一切なくてしゃっきりしている。

 

  

 今は冬の初めだから、山茶花が赤く咲いていて、地面が落ちた花びらで赤いじゅうたんのように見える。公園にたくさんある松の木はすべて腰に松くい虫除けの腰蓑を巻き付けている。上の写真でも赤い山茶花の木の回りに腰蓑を巻いた松の木が写り込んでいるでしょう。あれですよ。

 

 

 私は別府公園の東門の前を通り越し、別府公園を離れて市役所の横を通る上り坂をゆっくりと登っていった。市役所北というバス停を過ぎると、右手は広大な市民墓地(野口墓地という)、左には高くて見えないけれど野口原総合運動場がある。このあたりも民家はないからカラッとしている。私の家の住所は西野口町であるが、このあたりを野口と称しているらしい。

 

 

画像:GoogleMap, 2018

 

 

 すると、右手にコミュニティー・センターという案内板が出てくる。この入り口を入ると駐車場の右に「芝居の湯」という温泉がある。

 

画像

  

 これも市営温泉なのですが、入浴料金は¥270で、私はタオルを¥220で買いましたから、計¥490でした。シャンプーと石鹸は備え付けです。ここは始業が11:00と遅く、しかも定休日があるのです(火曜日)。だから、普通の市営温泉ではなくて、一段高級な市営温泉です。だからでしょうか、打たせ湯というのが備わっています。

 

画像奥が打たせ湯。二条の滝が流れ落ちています。

 

 

 高級温泉なのですが、私には大いに気に入りました。清潔だからです。それに湯が澄み切っています。

 

 ここへくるのに歩いて30分というところでしょうか。散歩にはちょうど手ごろな距離で、温泉も良いし、雰囲気も下俗な感じではないので、ここを定浴場にしようと思いました。

 

 

 

 この程度のことで「大満足」というのですから、私も欲望水準が落ちましたね。でも、現在は昔と違って、素敵な服装を着たいとか、特別に美味しい食べ物をどうしても食べたいとか、世界のどこかへ行ってみたいとか、そういう欲望がすべて消え去っているのです。本日の私の欲望は、清潔で美しいお湯に浸かり、シャンプーで頭を洗うということでしたので、この「芝居の湯」へ入れたことで私はすっかり満足いたしました。別府という土地が私を無欲にしてくれたのかもしれません。有難いことです。

 

 

 

 では皆さま、御機嫌よう。

 

 

 

 

 

 

PS

 

2019/01/09

 

 本日芝居の湯を訪ねたら、窓口で回数券を売っていたので、30枚綴りを買いました。¥4,860でした。すると、一回あたり¥162ということ? 安いですね。一回あたりの値引き額が¥100を超えていますよ。なお、受付の方にお聞きしましたら、芝居の湯の温泉は堀田温泉からの引き湯だそうです。道理で、ちょっと硫黄の匂いがします。