2023_06_14
昨日は梅雨空が一日だけ晴れたので、かねて懸案だったマイナカードの更新のために東京まで出かけた。
なにゆえに、と言えば、実は先日北山診療所に出かけたときに、看護婦から指摘されて、「このカードは電子証明書の有効期限が切れていますよ。これでは使えませんから、役所で更新してきてください」と厳しく申し渡されたのだ。
今まで5年間マイナカードは使う機会が全くなく、財布のジッパー袋のなかに入れっぱなしにしていたのだが、北山診療所のお嬢さんに指摘されて気が付いたのだが、なるほど有効期限が3か月前に切れている。ただ黒枠の中に記載されている「電子証明書有効期限」という文字が小さくて、私にはまったく読めなかったことが原因かもしれない。
画像:CCI20160724_13.webp (1134×1701) 一部改造 茅野市図書館分館の下
にバイク置き場がある。
私は住所を東京都大田区にしているものだから、お役所に行って電子証明書を更新してください、と言われても、私自身が大田区に出向くか或いは誰かに代理で申請をしてもらうかしか方法はない。
大田区にはマイナカードサービスセンターというのが設けられており、それは大森駅の近くで現住所にとても近い。だが代理申請にはいろいろ問題があって、家族の誰も代理申請を引き受けたがらない。
サービスセンターに電話をかけたら、係員が「それではマイナカードを持参の上本人がサービスセンターまで出向いてください」との指示があった。それで今日は朝4:30に起きて、バイクに乗って茅野駅まで降りてきたのだ。連日の梅雨空で雨が降っていたから、この日が晴れ後曇りの予報であって、バイク乗りにはまたとないチャンスだったのだ。
画像:画像:ホンダ・タクト www.honda.co.jp/TACT/
茅野駅のバイク置き場は駅の東口の茅野市図書館分館の階段下にある。上の写真で赤い矢印のところがそうだ。
茅野市に暮らしていると、診療所のお医者さんが「バイクは危ないですから注意してくださいよ」と助言してくれるが、私は10年も前に、自動車を運転していて、居眠り運転をした実績があり、それで政府の助言通り、さっさと自動車を捨ててしまった。(病院通いの一年 ) だから、東京に出ると言っても何時でも東京に出れる訳がない。晴天でバイクに乗れる日しか東京には出れないのである。
茅野駅から東京に出るには特急あずさが良い。この日の朝一番のあずさは朝7:00出発であるから、家を6:00に出てきた。外気温は12℃くらいだが、思ったより寒くなかった。
今回はカメラを持たずに来たので、他人様の写真をお借りしているのだが、ご覧なさい、特急あずさの社内はピカピカに綺麗に掃除されている。朝早い便だが、窓際の座席は取れず、通路側の座席だった。お隣の窓側の席には甲府駅でビジネスマンが乗ってきてパソコンで仕事を始めた。現代のサラリーマンは車内の時間も無駄にできないのだなあ、とせわしなく感じた。
久しぶりのあずさの乗り心地はとても快適だった。それに今日は空が晴れている。期待通り、右手車窓に甲斐駒が見えている。汽車の窓から眺める甲斐駒はそそり立つ山の威厳さがあって、頼もしい。
あずさは立川までは時刻通りに来たのだが、青海線でトラブルがあったらしく、ダイヤが乱れて、新宿で約10分の遅延が生じ、新宿-東京間でさらに遅れが生じ、結局東京着が30分の遅れとなった。こんなことなら、新宿であずさを降りて、山手線に乗り替えるべきだったと後悔した。でも私は急がない。急ぐ必要がない。
東京駅は屋上ホームの2番線に着いた。
東京駅からは京浜東北線で大森駅へ。10時少し前に到着した。家を出てから実に4時間もかかった。
大森駅だが、昔サラリーマンをやっていた頃毎朝使っていた駅だ。だから良く知っている。
サービスセンターは駅の西口を出て、下り坂を少し下がったところだ。
画像:Google,2023
大田区のサービスセンター。昔は投資信託の会社だったはずだ。買い物客ではないのだから、こだわりなく入っていく。
入ってすぐに受付が在って、訪問の主旨を述べたら、番号を申し渡されてすぐに個別のカウンターに通された。
これからがややこしかった。話を簡単にすると、私はこのサービスセンターに予め電話をかけて、要領を聞いておいた。電子証明書期限切れ通知書が自宅に届いていなくても心配はない。とにかくマイナカードを本人が持参すれば、それでよし、という内容であった。
ところがところがである。話が違う。今日電子証明書の更新をしても、この更新が有効になるのに一日かかるから、明日もう一度来てくれ、というのだ。
つまりこのサービスセンターは、上図の左側のシリアル番号をまず有効化するのだ。そして
健康保険証
公金受取口座の登録
マイナポイントの取得
については、シリアル番号が確定してから(これに一日かかる)設定ができるシステムなのだ、と説明を受けた。
だが、これでは話が違う。私は朝4時半に起きて山をバイクで下り、往復一万円の特急電車に乗って4時間かけてやっと大森にやってきたのだ。
明日また来いというのであれば、ホテル代を払ってくれ、とゴネタ。近くにAPAホテルがあるから、そこの宿賃を払ってくれ、といったのだ。
これだから老人は役得というのかな? 普通人ならば、無理筋を主張する男は怪体な人物と認識されるが、83歳の老人ともなると、役立たずのボケ老人の主張は、逆に正当な理由と認識されるのだ。警察に通報されることもない。
こうした老人特権を主張するものだから、サービスセンターの中は大騒ぎになった。
それで結局どうなったのかね?
それまでの窓口係は奥に引っ込んで、プロの係員が二人現れた。本物のプロ技術者だ。彼らが応対に預かった。
まず、第一のポイントである電子証明書の更新をやってのける。「はい、これで出来ました」。実に見事だ。あっという間に電子証明書の更新が実行された。
次に係員が丁寧に説明する。
1. 電子証明書は明日有効になります。
2. ですから、マイナカード取得に伴うポイント5,000、健康保険証7,500、公金受取口座の開設7,500ポイントについては、簡単ですから、次の説明書通りやって下さればよいのです。
と言って「マイナポイントの申し込み方法」という説明書をくれた。
この説明書の冒頭にあるマイナポイントアプリを貴方のスマホに入れますから、見ていてください、と言って、手早くダウンロードしてくれた。これこそ私のような老人が必要とする技術なのだ。時間にしてわずかに1分。そして次の説明書をくれた。
間違いやすい点は、⑥決済サービスの情報の入力で、次のように入力するのです。間違い安いところはここだけですから、スマホの画面が要求する通り、取り進めてください、という指示だった。なんと技術者のプロが二人も私にかかり切りになって指導して下さった。
ポイント受取口座についてはPayPay cardなどですがと説明があったが、新しいシステムはわたしには余計な障害物なので、そのとき持っていたカードのなかでイオンのカードがあったので、これにできないかと相談したら、「ポイントを使用する場所がイオンにかぎられますが、それでよろしいか?」と聞かれた。別府でも蓼科でもイオンは良く使うから、ここに入れてもらえば不都合はない。そこでイオン・カードを使うことに決定した。
これで分かった。あとは自分でやります、と言ってしっかりお礼の言葉を述べて、サービスセンターを後にした。
私はサービスセンターのプロ二人の助言に充分満足して、ウキウキと大森駅に向い、大森駅の中の寿司屋海鮮処寿し常 アトレ大森店 で昼定食の特上を頂いた。この特別定食にはシジミ汁が附いていた。
美味しかった。
画像:海鮮処寿し常 アトレ大森店
私はこうして面倒から逃れることが出来て、心安らかになり、駅の切符売り場で帰りの切符を購入して、新宿経由で帰った。新宿発1:00の特急あずさに乗ったのだ。
やっぱりボケ老人は間違っているかどうかあまり気にせずに、主張することを主張すべきだと思った。日本の社会は「なんでも自分でやれ」システムになっているが、分からないところは分からないと、はっきり主張すべきで、日本の現在のシステムは、これが許容されているのだと理解した。
というわけで目出度し目出度し。
では皆さま、御機嫌よう。
PS
蓼科に帰って、サービスセンターで教えられたとおりに操作したのだが、うまくいかない。私のイオン・カードのIDが間違っているというのだ。イオンカードのIDというのはイオン・カードをもともと登録した時点に(私の場合は2001年)設定されたもので、カードの裏面にWAON番号として記載されている16桁の数字であるとセンターの係員に説明されたのだが、残念!! この番号を入力しても「数字が間違っている」として受け付けてくれない。イオンに電話して私のIDはなにかと聞く必要がある。
やっぱりマイナカードはどこか知らん無理がありますね!
PS2
マイナカードの調整については、娘からの助言もあり、後日11月2日、JR蒲田駅の近くにある大田区役所まででかけて、決着した。大田区役所には真のベテランが詰めていて、ものの10分ほどですべての問題を解決してくれた。やれやれ。だが、面倒がなくなって無上に嬉しい。