別府市・紅葉

2019/11/17

 

 

 別府市というのは紅葉鑑賞地域が極めて限定されていて、紅葉狩りをしようとしても、市内では適地がない。別府公園とか南立石公園とか結構大きな公園はあることはあるのだが、紅葉を鑑賞できるところはない。

 

 別府市は市内いたるところに温泉は湧いているのだが、紅葉だけは不思議なことにない。では別府市民は紅葉狩りにどこへ行くのであろうか。日本気象協会のtenki.jpの欄を拝見すると、どうやら、

 

奥耶馬渓へ行くか、

 

国東の半島のお寺回りか、

 

あるいは

 

豊後竹田の岡城址まで出かける

 

のが「普通」ということになる。

 

 (参考:岡城址の紅葉。Tenki.jpより画像を借用した)

 

 

 私のように車を捨てた「車捨て人」の老人にはきつい目的地だ。昨年は大分交通の観光バスで耶馬渓と国東半島をまわったので、今年は豊後竹田に行こうかと考えているが、汽車で片道1時間40分もかかる。大分から豊肥本線に乗るのだが、前にも述べたように水害とか地震で阿蘇より先が不通になっているから、なにかと不自由だ。つまり、この汽車は本数が少なく、結構混むのだ。

 

 そこで本日は別府市美術館に出掛けた。平生入浴施設として使っている「芝居の湯」への道の近くにある。

 

 この別府市美術館の敷地内には西洋楓が五本ほどあって、今が見頃なのだ。

 

 

 この美術館は京都大学理学部所属地球熱学研究施設と、しいきアルゲリッチ・ハウスに挟まれていて、しいきアルゲリッチ・ハウスの敷地にも西洋楓が何本か並んでいる。

 

 画像:京都大学理学部付属地球熱学研究施設。素晴らしく美しい建物だ。ただし、紅葉はない。

 

画像:しいきアルゲリッチ・ハウス敷地内の紅葉

 

 

 ついでに、と言っては語弊があるが、別府市美術館も見学させてもらった。七十歳以上の人は入場料が無料である。

 

 画像:福田平八郎「桃」。別府市美術館パンフレットから

 

 

 日本画家福田平八郎という人は大分市の出身なのですね。両親は大分市で文具店を営んでいた。大分県師範学校附属小学校を出て、中学は京都市立絵画専門学校別科に進んだ。その当時は東山区今熊野に在った学校です。福田さんの絵を見たいなら、大分県立美術館のほうが充実している。

 

 福田さんのではないが、臼杵の菩薩石像を描いた絵画も二点あって、迫力があり、感心した。

 

 この美術館は美術館というよりも博物館であって、昔の農機具のコレクションだとか、昔の人形だとか、色々展示してある。私は江戸時代の地方の紙貨幣のコレクションに度肝を抜かれた。一体だれが集めたものだろう。

 

画像

 

 なお、美術館裏に見ごたえのある石塔群が陳列してある。

 

 

梵字が書かれてあるが、なんと読むのか知りません。

 

昨年訪ねた真木大堂にも塔婆類が多く残っていました。このあたりの仏教文化は奈良・京都よりも深い歴史があるようです。

 

 画像:紅葉に彩られて美しい灯篭。

 

 

 きょうは紅葉にかこつけて、いろいろ勉強させてもらった。嬉しい。

 

 昨日まで、フレデリック・フォーサイスの小説 ”The Fox” を(くそ丁寧に)読み耽っていて、これがまた面白くて楽しいものだから、あまり外をうろつく時間がなかった。でも今日は2時間も歩き回って足が痛くなったので、別府公園内のベンチで一休みした。別府公園正面の駐車場に、1212日、スタバが開店するというので、今日は無料でスタバ紅茶(コーヒーでなくて紅茶!)を飲ませてくれていた。スタバはよくこんな一等地を獲得したものだねえ。脱帽。

 

 

 では皆さま、御機嫌よう。

 

 

PS

 

 1212日に開業したスタバ別府公園の写真(1215日撮影)

 

 

 このコーヒーショップ、開店以来人気沸騰で、連日超満員。店外まで行列ができる。