耶馬渓と国東半島を巡る旅2

2018/11/23


 

羅漢寺

 

 羅漢寺(らかんじ)は、大分県中津市本耶馬渓町にある曹洞宗の寺院である。山号は耆闍崛山(ぎじゃくっせん)。本尊は釈迦如来。日本国内の羅漢寺の総本山である。

 

 

 羅漢寺は山の中腹にあり、リフトで登山する。

 

 

 

撮影禁止の立て札があって、私は撮影しなかったが、他の人が撮影してホームページで公開されている。例えば次の写真集が優れている。

 

 

 

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無漏窟(むろくつ、無漏洞とも)の五百羅漢は五百羅漢としては日本最古のものである。無漏窟の釈迦三尊像、五百羅漢像などの石仏群は2014821日に国の重要文化財に指定された。この場合、羅漢は釈迦如来の脇侍として造られたものであろう。

 

 画像:上と同じ

 

羅漢の彫像はとても日本人の作とは思えない作風で、凄みがあった。

 画像:帰りのバス車窓から撮った羅漢寺遠望。左端がリフト。

 

 

円龕昭覚

 

延元2年(1337)ないし暦応元年(北朝年号、1338)、円龕昭覚が当地に十六羅漢を祀ったのが実質的な開山である。この時の寺は、現羅漢寺の対岸の岩山にある「古羅漢」と呼ばれる場所にあったと推定されている。延元4年(1339)には中国から逆流建順という僧が来寺し、円龕昭覚とともにわずか1年で五百羅漢像を造立したという。

 

 

深耶馬渓 一目八景

 

 

 終点は深耶馬渓の一目八景と称する展望台であったが、紅葉はすでに終わりかけで、岩壁はそれほど美しいとは思わなかった。

 

画像

 

 

 本当はこのように美しかったはずなのだが、残念。

 

 このあと中津市にもどり、宇佐の県立歴史博物館を訪ねた。

 

県立歴史博物館

 

 入り口を入って正面に飾られているのが、この彫像。これは翌日訪ねる熊野摩崖仏二体のうち一体の模造で、大日如来像である。 大日如来というのは真言密教の仏様ですから、平安時代に弥勒寺(天台宗)の影響で造られたものでしょう。私の家は浄土真宗でしたから、こういう真言密教の仏像などにはあまり関心がありませんが。

 

 これは富貴寺の阿弥陀如来のレプリカですが、壁面装飾を創建当時の色彩に復元してあります。復元装飾は多くの学者による分析が必要なので、ここまで徹底して復元した例は多くはありません。私たちは富貴寺の埃まみれの阿弥陀堂の古色も愛するけれども、このような復元像のほうが当時の盛観を偲ぶ上では理解しやすく有難い、と思います。そういうわけで、説明に当たってくださいました館長のご尽力を高く評価させていただきました。

 

 

 これは博物館の敷地内にある前方後円墳の一つ、赤塚古墳です。敷地内にこのような古墳が6個あります。3世紀から5世紀にかけての豪族の墓だそうです。

 

 素晴らしい背景ですね。全国の博物館のなかでもこんな素晴らしい背景と内容を持つ博物館は見たことがありません。この博物館はお勧めです。