長湯温泉

2019/03/09

 

 

 さて、コミュニティー・バスで長湯温泉に到着しました。

 

 もともと私の発想は長湯温泉が気に入れば、長湯で泊まる。もう一つならば、さっさと引き上げて, その日のうちに豊後竹田を見物して別府に帰ろう、というものであった。長湯温泉での旅館は大丸旅館に決めていて、ぶらりと訪れて「きょうは空いているかい」と尋ねて、空いていれば泊まろうという簡単なものだった。

 

 画像:長湯温泉の現地案内図から

 

 

 バスが到着したのは赤丸印のバス停で、すぐ近くに道の駅ながゆ温泉の建物が見えた。これで私の印象は決定した。ここは簡単に見て引き上げるというものだ。竹田行のバス時刻を調べたら、13:20というのがあった。竹田行のバスの間隔は1時間半間隔だから、3時まで待つと本日中に別府に帰れなくなる。だから13:20のバスに乗ることにした。

 

 手早く見て回った。

 

 

 

1.       大丸旅館

 

 

大丸旅館の玄関

 

 

与謝野鉄幹・晶子の歌碑が芹川沿いに立っている。

 

 

橋を渡ると大丸旅館の全景が見える。正面の煤色の建物が湯屋のようである。温泉の排水が処理されずに芹川に流れ込んで、黄色い堆積物がたまっている。旅館の建物も貧弱でここに泊まる気は消え失せた。

 

 もっとも今旅館に入って、これから晩までなにをすればよいか、という問題もある。膝を抱えて部屋で黙念と暇つぶしをせよというのか? ヤダね、という感じ。

 

 だから長湯温泉に泊まる気持ちはこれで完全になくなった。

 

 

 

2.       天満神社

 

小さな神社があり飲泉所があり、椿が咲いている小さな広場だ。

 

3.       カニ湯

 

 

 芹川の川原のなかに造られた小さな露天風呂だ。近所から丸見えだし、掃除も間歇的のようで、ゴミも浮いている。これでは入りたい気も失せる。ちなみに直入町の説明はこうだ。

 

 

4.       カニ湯本舗天風庵

 

 

 カニ湯本舗天風庵という古い凝った建物があって、どうやら食堂のようだ。まわりにあった建物が取り払われて、この建物だけがポツンとのこされているから違和感でいっぱいだ。

 

 何も食べないで素通りだ。

 

 

5.       ラムネ温泉館

 

 大丸旅館が入浴施設として建てたものらしいが、ユニークで、風情があって面白い。

 

 

シェパードが背広を着て立っている。ユニークだね。彫刻家 辻畑隆子 (oitacity.info)

 

 

 一体、屋根をトタン屋根にして、天辺に松の木を植えるなどという発想はどこから来たのだろう。これだけでも一見に値する。

 

 浴場の露天風呂はこれ。屋根の代わりに白い布が張ってある。ひどいぬる湯だ。

 

画像ラムネ温泉館外湯

 

炭酸ガスが飛ばないようにぬるくしてあるそうだが、炭酸ガスの付着はあまり感じられなかった。

 

画像ラムネ温泉館内湯

 

 

奥の湯舟が熱い湯舟なのだが、それでも42℃くらいかな。

 

建物は斬新なのだが、壁などは汚れている。

 

温泉は薄緑色で濁っている。どうもしっくりこない。残念だ。

 

 

 

 それで、温泉には合点しないまま、ラムネの温泉館横の小橋を渡って、バス停留所(赤丸)まで歩いて帰ってきた。

 

 

 道端は春の花でいっぱいだ。

 

 お腹が空いたので道の駅でとり天を¥300で買い、バス停のベンチで食べていたら、ラムネ館の浴槽で出会ったおじさんの二人組と出会い、話をする。彼らは近くの宿に泊まっているのだけれども、(することがなくて)、ラムネ館に出かけ、天風庵で昼食を食べて帰ってきたのだという。これから晩までなにをするのだろうと、他人事ながら心配になってきた。でも、普通の温泉客はこうしてブラブラしながら時間をつぶすのだろう。それが楽しみなのだ。僕にはできない芸当だね。

 

 こうして長湯温泉見物は終了し、予定通り、1:20発のバスで竹田に向かいました。