2023_11_21 松山・呉 周遊  呉1

2023/11/21

 

 松山観光港から呉までジェットフォイルに乗るつもりだったが、松山観光港の受付のおばさんによると、呉へは普通船でしか行けません。今客待ちしている12:15発の船がこれです、という。どうせ距離も近いのだからこの船で行くことにした。松山から呉までJRで行けば\12,000ほどかかるのだから、石崎汽船の方が経済的だね。

 

 

 目的地は呉なのですが、呉港のすぐ手前に音戸の瀬戸という難所がある。瀬戸内海の海の難所は、1に(今治近くの)来島海峡、2が鳴門、3に関門海峡というらしいですが、通航量は少ないものの音戸の瀬戸も難関のようです。ここを通るのです。

 

 

 南から近づくと、音戸の瀬戸公園が邪魔になって、音戸の瀬戸の入り口がまったく見えません。

 

 

 中央やや左に音戸大橋の赤いアーチの天辺がわずかに見えます。左手にガラス張りの建物が見えますが、あれが文化会館うずしおで、その手前に音戸の瀬戸があるのです。船は文化会館うずしおにできるだけ近づき、あそこで急転回をして音戸の瀬戸に入るのです。

 

 

 音戸の瀬戸を北側から撮った写真が次です。

 

 

 音戸大橋で海峡が極端にくびれているでしょう。右側の橋の袂に清盛塚があるのです。

 

 

平清盛塚

 

幅90mの音戸の瀬戸に架かる主橋梁長172mの真紅の橋が音戸大橋です。上の写真で左右に渦巻のある三半規管みたいな橋です。

 

 

 我々の乗った石崎汽船のフェリーは悠々と通っていきますが、事故が多いのです。

 

 

20232月)1日午後5時ごろ、呉市の音戸瀬戸を通過しようとした貨物船が、同市音戸町鰯浜1丁目の清盛塚そばにある「参拝橋」に衝突した。橋はコンクリート製で、一部が海に落ちるなど大破した。平清盛の供養塔と伝えられ、「伝清盛塚」の名で県史跡となっている塚への被害はなかった。

 

 

出典:呉市音戸の清盛塚そばに貨物船衝突 参拝用の橋大破【動画】 | 中国新聞デジタル (chugoku-np.co.jp)

 

 

 ここを越えると前方に巨大な錆色の構築物が現れます。日本製鉄所呉工場です。

 

 

動画:DSCN4281 2023/11/21 呉港 赤い船体の建造中のコンテナ船 - YouTube

 

 

日本製鉄(日鉄、東京)が来年(2023年)9月末を目途としている瀬戸内製鉄所呉地区(広島県呉市)の閉鎖まで残り1年となった。約3千人が働いていたが、昨秋に高炉を止めて従業員は半数程度に減った。解体への準備が進む中、跡地活用に向けた動きは乏しい。大量に水を使う製鉄所の閉鎖で、企業向けの工業用水の値上げ問題も浮上している。現状を追った。(出典: 中国新聞デジタル (chugoku-np.co.jp)

 

 もともとは高炉2基を有していたらしい。だが、斜陽だ。いずれ消えゆく運命の巨大な工場だ。跡地はどうするつもりだろう。

 

 

 そこを過ぎると、巨大なピンク色の船が見えてきた。巨大な船だ。

 

 

 126日に出航予定の出来立てほやほやのコンテナ船。

 

 

 近づくと巨大すぎて、カメラの画角に入らない。見たところ、どうやらコンテナ船だ。

 

 場所は、フェリー発着場と目と鼻の先。ジャパン マリンユナイテッド株式会社 (jmuc.co.jp)呉工場。

 

 ジャパン マリンユナイテッドと言っても、わたしのような爺には概念が掴めない。住友重機械、IHI、日立造船、川崎製鉄、日本鋼管が合併してできた会社だ、と説明されるとようやく理解できる。私たちは昔、チマチマとした会社に分かれて競争していたのだねえ。

 

 

 それよりももっと昔、戦艦大和が建造された昭和12年(1937年)当時は、ここは軍港であり、造船所を呉海軍工廠 - Wikipediaと称した。終戦後は海軍がなくなり、海軍工廠跡地をIHIが引き継いだのだ。だから歴史順に復唱すると、海軍工廠、IHI、ジャパン マリンユナイテッドの順番になるのだ。

 

画像:国土地理院地図2023

動画:One Inspiration号の出航時の模様。(2023/12/06)

 

参考1:同一サイズの船が今治港でも建設されていた。こちらはOne Innovation

 

【日本の技術力】中国・韓国に負けない!造船"世界一"を目指す男たちの挑戦 愛媛 NNNセレクション - YouTube

 

  参考2: 日本生まれなのに「世界最大級のコンテナ船」が日本に帰れないワケ 物流の世界サイズ“受入れム

     リ”な現状 (msn.com)

 

 

 

 いやはや素晴らしい。世界最大級のコンテナ船を処女航海直前に真近に見ることが出来ました。ラッキー!

 

 

 さて、船は呉港桟橋に到着します。快適な旅でした。予定通り14:10着です。(時刻表|石崎汽船 (ishizakikisen.co.jp))石崎汽船さん、どうも有難う。

 

動画:2023/11/21 呉港桟橋に到着寸前の様子 https://youtu.be/iWWm2xHjztw

 

 

 呉港桟橋

 

 

 呉港より広島港へ向かうフェリー。

 

 

 中央桟橋から堺川という運河が内陸に向かって伸びている。左に見えるゆめタウンの裏手から高架歩道橋を伝って、2ブロック歩けばJR呉の駅に到達する。

 

 

 何と言っても、呉は大和ミュージアムてつのくじら館だ。

 

 

 まず大和ミュージアムへ行く。

 

 

 おっと残念。大和ミュージアムは火曜日は閉館日なのであった。

 

 

 ミュージアム前に飾られている戦艦「陸奥」の主砲身がこれ。巨大だ。

 

 

 くじら館も閉館だそうで、見物は明日に持ち越しだ。

 

 

 私は大和ミュージアムから空中回廊を通り、JR呉駅に出て、

 

 

駅前の呉阪急ホテルに入り、

 

 

一階の食堂で、

 

 

 昼食に牡蠣のシチューを食べた。とても美味だった。

 

 

 そして3時も過ぎたので、ホテルに入った。夕食は2階にある日本料理店「呉濤」の寿司コーナーで寿司を食べたら、ひどく美味しかった。

 

 このホテルはオーナーが女性であり、全体として雰囲気が女性的だ。内部は古臭い、が、広い。周囲にコンビニも何もなく、タクシーを雇って外に出るわけにもいかず、身の置きどころに困った。

 

 

 では皆さま、御機嫌よう。