2019/03/09
長湯を予定通り13:20に出発した竹田駅前行大分交通バスはすぐさま前面に久住山連山を見ることとなる。標高は1750mくらいでそう高いというわけでもないのだが、久住山の中岳は1791mで九州では最高の山である。この写真では見えない左側にある。私たちが見ている連山の左側は大船山1615mで、右側が高塚山1687mではないかと思う。
素晴らしい快晴ですね。こういう日にバス旅行をするのは楽しい。大船山の西側(向こう側)は5月にミヤマ霧島が山肌いっぱいに咲き誇るのだけれども、これだけ歳をとってしまっては歩いて登れそうにない。残念だ。
バスはどんどん山を下ってきて、予定通り30分で豊後竹田駅に到着した。古式ゆかしい駅でほっとする。
駅のなかにある観光案内所でパンフレットを貰い、帰りの汽車の時間4:36を確認する。
改札口から入り込み、停車している阿蘇行のディーゼルカーの写真をとり、
駅前の植え込みとヌード像と背後の寺の混然一体となった「日本百選名水の庭」の写真を撮り、さて竹田の街の見物に出発だ。
まず駅前から真っすぐ南東方向に古町通りを歩く。
画像:観光案内所でいただいたパンフレットより
古町通りで早速に目に着いたのは店先に飾られている雛壇だ。
一筋西側の下本町通りに出て一角だけ歩くと、「茶処くわしま」に更に美しいひな祭り展示がされてあった。
映像:茶処くわしまの雛飾り。
これだけ飾ってしまうと、茶処「くわしま」さんは場所がなくなって、茶商売は上がったりですね。でも、とてもとても素敵な展示です。
右側の橙色の打掛、
木箱に収められた雛人形のかずかず、
左奥に白地の花嫁衣裳、裾に赤い裾飾りまでついて憎いですね。
衣装架けから吊るされた無数の刺繍毬、
右側に置かれてある金刺繍の帯、
木製の小物入れの引き出し棚、
昔の日本の無数の宝物をこれでもかこれでもかと見せつける展示で、圧倒されました。表彰状を差し上げたくなる展示でした。これが今回の旅のなかで最高の見ものでした。
写真:但馬屋に咲いていた梅の花
ついでにお見せするのはお菓子屋但馬屋に飾られていた江戸時代の雛壇です。
非常に優美ですね。背後の衝立屏風といい、五人囃子の表情といい、箪笥、長持、鏡、茶道具棚の螺鈿細工と金蒔絵、まさに江戸時代を代表する技術です。よくこれだけの品物を但馬屋さんは保存しておかれたものです。あまりに感動したので、但馬屋さんでお菓子を買って帰りました。
「三笠野」、「荒城の月」はもともと美味しいことは知っているのですが、今回「岡の雪」を試してみたら、口がとまらなくなりました。美味しい。
写真:同じく但馬屋に咲いていた桜の花