2019/01/18
本日は朝歯医者に行き、虫歯の処置をしてもらい、それから市立図書館に出かけた。先日借りた本があまりにも下らぬ本だったので、借り換えなのだ。
行掛けに郵便局へ寄って、今度出版する本の原稿をおさめたSDカードを東京の本屋に送った。これが多分私が出版する最後の本になる予定なのだ。今回はすべてカラー印刷するつもりなのだが、印刷費が高すぎるならばモノトーンにしなくてはならぬので、いずれにせよ、印刷費の見積りをつくってもらわねばならない。印刷屋は「最近はとても便利になりましてね、引用部分の引用マークが印刷できるようになった」とかなんとか、わたしには理解できないことを言っているので、この原稿が先方につき次第、参考例をpdfにしてE-mailで送ってもらうことにしている。
ところが、図書館の司書は私の顔を見るなり、これが届いていますよと言って、『アウトサイダー』を差し出した。
私はびっくりした。この本は一昨年の12月に角川書店から出版されたもので、大分県立図書館にあるのだが、別府市立図書館には見当たらなくて悔しい思いをしていた本なのだ。司書の言葉からは、私がどうやら「取り寄せてくれ」と頼んだようなのだ。そんなことは忘れていたから吃驚した。
この本のほかに、昔のフォーサイスのベストセラーである「ジャッカルの日」、「オデッサ・ファイル」それにこれも大昔のベスト・セラーなのだが、マイ・シュヴァ―ルの「密室」などを借り出してすっかりご機嫌になった私は、心の状態がチェンジマインド・モードになってしまい、このあと借りた本をリュックサックに入れて野口原(のぐちばる)の「芝居の湯」に向かう予定だったのを、急遽予定変更した。
この市立図書館の横の道を少し南に行くと、永石の湯に出るのである。私は今日は永石の湯で温泉に入ることにした。
このチェンジ・マインドは大正解であった。
画像:永石(なげし)温泉
まったく建物からして古風な温泉だが、公民館スタイルと違って風格がある。
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窓口で100円を支払って右手の男湯に入ると、すぐ下に湯舟が見える。これはこれはなんとも古風な竹瓦温泉スタイルで、半地下に浴槽が設えてあり、滔々とお湯が浴槽から溢れている。
先客が一人おられたのだが、私が入るときに水は左手の水道カランで入れるんだよ、と教えてくれた。なるほど、水道の水を入れっぱなしにしないと入れない。湯温は42℃と書いてあるのだが、それどころではない。優に48℃はある。
もともと湯が浴槽から溢れているのに水道をじゃんじゃん入れるものだから、きわめて清潔疑いなし。しかも湯が透き通っている。
しかもさっぱりとした切れの良い浴感で、私の感じたところではこれは別府でも最高級の湯である。
画像:GoogleMap, 2019
帰り際に窓口のおばさんに湯はどこから引いているのか、聞いたら、「裏に源泉がある」と簡単な答えだった。裏へ回ってみたらなるほど、白い温泉タンクの上部が見える。
以上、この永石(なげし)温泉は別府温泉のなかでも最高級の温泉であることが実感できた。これからは、市立図書館に来るたびに、この温泉に入ることにしよう。
昼下がりの明るい太陽がさんさんと大きなガラス窓から差し込んでいて、とても素敵だ。昔別府の温泉はこのような風情だったに違いない。
私はこの温泉が好きになりましたね。
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