鶴の湯

 2020/05/24

 

画像

 

 

 今朝は朝から晴れていたので、お出かけだ。

 

 今日はかねてから狙っていた鶴の湯だ。別府の三大秘境温泉の一つと言われている名泉に入りにいくのだ。

 

 朝7:39ホテル白菊前のバス停から、APU行のバスに乗り、紺屋地獄前で降りる。8:00だった。

 

 画像:地理院地図、2020 一部改変。

 

 

 明礬温泉の方角へ50mほど歩いて、そこから左に曲がり、急坂を登る。

 

 これが昨年末だったら到底考えられない事態だったのだろうが、昨年から別府の街を長時間歩く訓練をしてきたので、低い山登り程度ならこなせる自信がついてきた。勿論若者のように早くは歩けないのだが、老人にふさわしい歩き方で歩くのだ。

 

 しばらく登ると、右手に高速道路を潜るトンネルが見えてきたので、このトンネルを潜る。すると、広大な墓地にでる。鶴見霊園というお墓団地だ。上の地理院地図で見えるように、墓場の向こうはゴルフ場だ。かなりの急坂だが、私のペースでよたよたと登る。苦しくはない。

 

 約40分歩いたら、墓地が終わり、すぐ近くに鶴の湯が見えてきた。

 

 

 写真の左手が扇山で、今日は雲がかかっているが、右手の高い山が伽藍岳で、この山を越えると、昔平安時代に爆発した爆発口のある塚原温泉がある。

 

 

 きょうは日曜日なので、大入り満員というところだ。写真にも写っている通り、「撮影禁止」なのだそうで、これ以降の撮影はしませんでしたが、本当に大入りです。ここは無料だからでしょうか、効能が凄いからでしょうか。浴槽の側に世話人と思われる人が立っており、世話人同志でなにか話しています。実にのどかな風景で、この雰囲気は穏やかで、「日本的」です。私は好きです。

 

 写真が撮れなかったので、人様の写真をお借りすることにして、最初の一枚はこれ。

 

画像

 

 

 浴槽は二つに分かれていて、底には白煉瓦が敷き詰められていて、いかにも清潔です。

 

 写真:GoogleMap, 2020

 

 

 全員男ばかりですが、特になにかを話す人もおらず、湯に黙然と浸かる人、周囲の岩に座って涼む人、なかにはあきらかに日光浴に専念する人など、いろいろですが、全員満足しきった放心状態で、いかにも楽しそう。

 

 私も早速、掘立小屋の中で服を脱ぎ、温泉に浸かりました。

 

 うん、どういえばいいのかな。湯は熱くはないな。かといって寒くて困ることもない。ちょうど好い湯加減で、また、お湯の若干青みがかった透明な色は、これは銭湯では絶対見られない美しさで、皆が満足。という完璧温泉に巡り合った幸運、という感じかな。でも、誰もその完璧さを口に出さず黙っている。

 

 「ラッキー」という感じで、幸福感が満ち溢れている。

 

 私はここまで来たのだから、帰りに本坊主の近くの「照湯」にも入ろうかと考えていたのだが、鶴の湯に入ったら、そういう邪悪な考えは吹っ飛んでしまった。今日一日は、この温泉で充分な満足を得た。だからこれ以上じたばたはすまい。

 

 そう考えて、服を着て、歩いて帰ってきました。墓地横の道を高速道路トンネルを潜ってからも真っすぐに降りて、途中に別府倶楽部というのがあり、テニスコートで大勢の子供たちがテニスをして遊んでいるのを見ました。

 

画像:GoogleMap, 2020 別府倶楽部

 

 

国道500号線に出た私は、いつものように山崎パンの店で、お握りを一つと麦茶の温かいのを買って、店内のイートイン・コーナーで食べ、本坊主まで降りて、ベネフィットフォーユー前でバスを拾い帰ってきました。紺屋地獄前から本坊主まで約2時間ばかり歩いて、身体はとても快調です。

 

今日は夕方4時半にバッファローの技術者が来て、WiFiの装置を取り付けてくれました。これで私のスマホの容量が十分大きくなったので、YouTubeの時間待ちが解消されました。年寄りは電子技術者を呼ぶということにも躊躇するもので、今までじっと不便を堪えていたのです。いや、満足、満足。

 

では皆さま、御機嫌よう。