2024_04_22 SU channel

2024/04/22

 お名前は知らないけれど、SU channel / 旅行 - YouTubeX氏のチャンネルがとても楽しい。

 

 

 この男、見た目は美男ではない。顔は丸く、髪を金髪に染め、額が狭く、一見エスキモー男という変わった雰囲気をもっている。

 

 

 なんという無様な男なんだと呆れるが、この男、好奇心といい、行動力といい、方向感覚といい、規制を潜り抜ける絶妙なバランス感覚を持っている。

 

 最近のYouTubeに出てくる人物は、家庭的な美しい外国人女性とか、可愛いだけが取り柄の子供の家庭だとか、腐った漬物桶を覗き込むようなおぞましさで一杯だが、このSu ChannelX氏は違う。彼は暴れるのだ。

 

 

 彼のYouTubeを見ているだけで、私の心は空に羽ばたく。鴎が垂直降下をやらかすようなスリルに満ちた活動を追体験できて、嬉しくなる。

 

 

 この男、日本政府が経済制裁を行っているロシアの国、シェレメーチエヴォ国際空港 - Wikipediaに降り立つのだ。気温は-15℃。戦争中でしかも敵国のロシアの空港にふらりと降り立つのだ。クレージー!

 

 

 まあ、一度見て御覧なさい。あなたは自分が国会議員鈴木宗男になったかのような気がしますよ。

 

 

 ちゃっかりとモスクワの名所、クレムリンの回りを見物するのはもちろんですが、北朝鮮レストランで美味しいご飯を腹一杯食べたりもする。

 

 極めつけはロシアからの出国ルートで、なんと西欧に出ることのできるただ一つの陸上ルート、ぺテルスブルク/タリンを目指すのです。

 

 

 昔、私も東西冷戦の時、西欧と東欧の壁を何度も通過したことがありますが、それとは比べものにならない過酷さが感じられます。捕まれば一巻のアウトになる危険性を彼は簡単に踏み破るのです。

 

 

 スリル溢れる旅行記です。こんな旅行を実行できる男は日本ではこのX氏だけでしょう。 

 

 

 

 

 さらに、現在世界で戦争中の地域二つのうち、もう片方のイスラエルにも彼は踏み込んでいくのです。なんたる大胆さ!

 

 

 その風貌が祟ったのでしょう。成田空港でエルアル航空の厳重な通関チェックで、彼はなんと「パンツ一枚」にさせられ、手回り品の徹底的検査を受けさせられるのです。彼はそれでも平気の平左です。

 

画像:ベツレヘムの聖誕教会まで見学してしまう。 エルサレム&パレスチナに滞在しました

 

 

 

 私がIsrael1 (lcv.ne.jp)を訪問したのは20073月のことでした。もちろん日本からのツアーに乗ったのです。ユーラシア旅行社ではなかったかな? その旅行中、私はツアーを抜け出して、一人でエルサレムとベツレヘムを日帰り旅行したのです。危ない目には会いませんでしたが、コンクリート板で囲まれたパレスチナ領に入る時はドキドキしましたよ。

 

 X氏は戦時下なのに、エルサレムとベツレヘムに一人で入るのですからね。度胸がすわっています。

 

 でも、彼のドキドキぶりが痛いほど伝わってきます。感心します。

 

 

 どうして私がSuChannelのような野蛮な人に惹かれるんだろう、と考えると、私は商社時代に彼が突進していく危険地帯よりもよりはるかに危険な地帯を、地べたを這いずり回るような丹念さで動いていたからなのです。普通の人が動き回るような環境には儲け話は転がっていないのです。超危険な場所にはまかり間違うと、高額で目が眩むような利益が転がっているのです。

 

 そういう意味で私の感覚は間違っているのかもしれません。普通の人は、超危険な旅行に反対給付を期待する経験を持ち合わせないからです。

 

 

 

 

 私は昔、ルーマニアのチャウシェスク大統領夫人がイヴサンローランの口紅を買うための外貨(US$)を調達する外貨調達係となっていたことがあるのです。危険な仕事でした。Hard Currencyはワルシャワ条約違反でした。ソ連と東ドイツが厳重に目を光らせていました。こういう条約違反情報が外部に洩れると、私はまず間違いなく消される運命にあったはずです。ただし、危険は莫大な利益の裏返しです。だから、私はその仕事を他人には決して口外しませんでした。会社の上層部にもです。だんまりを決めたのです。なにも喋らないのに、私の部門はドイツ会社のなかで最高の成績を上げ続けました。

 

 

 X氏にはそのように黙って仕事をする素地とその能力が見えます。だから、私はX氏のYouTubeを高く評価するのです。この男はモノになりそうだ。

 

画像:Israel1 (lcv.ne.jp) 2007年嘆きの壁

 

 

 皆さまもちょっとでもお暇があったなら、彼のSU channel / 旅行 - YouTubeを覗いて御覧になったらいかがかと思います。もちろん今の日本の旅行社でイスラエルツアーをやっているところなど一社たりともありません。いまどきイスラエルにのこのこ入っていくなどというのは気違い沙汰です。

 

 

 まったく呆れた男ですね!

 

 

 

 では皆さま、ご機嫌よう。